国商、という耳慣れない言葉が今、ちょっとしたブームになっている。森功著『国商 最後のフィクサー葛西敬之』がベストセラーになっているためだ。
国商と政商は、似ているようで違う。政商は政治家・政治屋と結びついて、自分だけが得しようとする下衆な輩を指す。一方の国商は、「国益と己のビジネスを結合しようとする」稀有な経営者を指し、ジャーナリストの森功氏がJR東海・葛西敬之をそう名付けた。
ただし、政商ではなく国商だからといって、人間的に高貴だとは限らない。中国嫌い、ロシア嫌いで知られ、右派組織日本会議の黒幕でもあった葛西氏が、安倍政権と結びついてやってきたことは、はたして本当に日本のためになったのか? 森氏の新刊『国商 最後のフィクサー葛西敬之』はそのことを世に問うている。葛西がいかにして政財界を動かしてきたのか、 前回に引き続き、同書から抜粋してお届けする。 『国商 最後のフィクサー葛西敬之』連載第7回中編
Source: 現代ビジネス
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