病原菌やその作り出す毒素は、その毒性を、実験や研究のために、意図的に使われることもあります。しかし、人間や動物などに対して、殺傷を目的とした「生物兵器」として利用されてもきました。炭疽菌は、病気の原因になることが証明された最初の細菌であり、弱毒生菌ワクチンが初めて開発されるなど、細菌学上、非常に意義深い側面がある一方で、生物兵器として各国の軍事機関で研究されてきた、という影の側面もある病原体です。『最小にして人類最大の宿敵 病原体の世界』を執筆された微生物学者の旦部幸博さんと北川善紀さんの解説で、病原体たちの「見事な」までの戦略、生態をご紹介するシリーズ、今回は人間と微生物の関係の光と影を体現する「炭疽菌」について説明します
Source: 現代ビジネス
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