裕福な家庭に育ち、また持病のヘルニアにより兵役を逃れられたにもかかわらず、志願兵としてオーストリア軍に入隊した、若き日の哲学者ウィトゲンシュタイン(1889~1951年)。
彼は、自らを戦場という窮地に立たせることで死を身近に感じながら、生への思考を深めていった。
そして、やがてトルストイの著書『要約福音書』に出合い、彼自身の哲学の要諦を獲得してゆく。
キェルケゴールの著書『死に至る病』(講談社学術文庫)の翻訳者・鈴木祐丞氏が、実存哲学の受け手としてのウィトゲンシュタイン哲学の成り立ちに迫る!
(※本稿は、鈴木祐丞『〈実存哲学〉の系譜』を一部再編集の上、紹介しています)
Source: 現代ビジネス
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