BCN 視点 #9 「ITは若者にとって魅力的な職業か」 (2006年3月20日)
政府は2006年1月19日、e-Japan戦略、e-Japan戦略Ⅱの後継として「IT新改革戦略─ ITによる日本の改革─」を発表した。新戦略は大きく3つの政策群からなる。(1)ITの構造改革力を追求して、日本の社会が抱えるさまざまな課題解決をITによって行おうとする政策、(2)ITの構造改革力を支えるとともに、来るべきユビキタスネットワーク社会に向けた基盤の整備を行うための政策、(3)構造改革力の追求とそれを支える基盤整備という2つの政策群を通じて達成される成果を、日本から世界に発信するという国際貢献のための政策群だ。 この中で最も気になるのが、第2の政策群にある「世界に通用する高度IT人材の育成」である。ここに掲げられた目標のうちの一つは、プロジェクトマネージャー、ITアーキテクトなどの高度IT人材の育成を促進し、産業界における高度IT人材の需給のミスマッチを解消することであり、この目標を達成するための方策は「2007年度までに産学官連携による人材育成プログラムや教材の開発を進めるとともに、その成果を活用した高度IT人材育成機関の設置などにより、2010年度までに産業界における高度IT人材の需給のミスマッチを解消することを目指す」とある。 本当にこれでIT人材需給のミスマッチは解消されるのだろうか。周知のとおり、情報システム部門を志望する学生の割合は年々減少している。いく
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