ライフスタイルコンセプト

同テーマの論考として10回も続けたので、ここでひとつのフェーズを締めくくり、今回からテーマを掲げて10回の話の中のいくつかをまとめてみたい。というのはこの論考は帰納法的な進め方で本来求めたい解のようなものの手がかりを得たいと思っているからだ。今回のテーマ「コンセプト」は考えてみれば最終的に求めたいものだが、最初にまずチャレンジしてまず、あたりをつけてみようと思ったのである。　この「コンセプト」というテーマ、今あらゆる人に深い関係があるテーマであるのに、それについての解説書や参考書がほとんどない。とくに企業人にとってはコンセプト創出力が企業の命運を左右するので本来も誰もが知りたいところなのだが、それについて書いた本というのに出会ったことはない。　たとえばプロジェクトを任されて、いろいろ暗礁に乗り上げるがその中で最大の暗礁がコンセプトの立案であることはご承知のことであろう。ただ、それだけではすまない、その次にそのコンセプトを組織に承認させなければならない。また、その次がもっと怖い、そのコンセプトが結果を生み評価されるのである。　そんな大事なコンセプトであるのにこれについて、だれも教えてくれない。私は仕事としてこのような道に入ったころ、このコンセプトがまったくわからず、たとえば企画書の作り方というような本を見ても、コンセプトついて知りたいというニーズに対して満足いく回答をしてくれた本も人

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