なぜ特許が推奨されるのか
【稼ぐ経営者のための知的財産情報】 弁理士の坂岡範穗(さかおかのりお)です。 今回は、「なぜ特許が推奨されるのか」について説明します。 発明はともかくとして、特許出願がなぜ推奨されるのでしょう? それは、特許が我が国の産業の発展に寄与するからです。 もちろん、その前に特許出願をした企業の発展にも寄与します。 ここで注意点ですが、特許出願が100パーセントの確率で企業の発展に寄与する訳ではありません。 新規事業や新製品の全てが利益を生むわけではないことは、皆さんよくご存じと思います。 どちらかというと、パッとしない方が多いと思います。 特許もこれと同じですので、特許を取得したから大金持ちになれるとか、そういった話ではないのでご注意ください。 本題に戻りまして、特許出願が推奨される理由を説明します。 技術というのは、いきなり1が100に進歩することはあり得ません。 例え話ですが、100年前にもの凄い天才がいても、現在の性能のPCや自動車を作ることは不可能です。 1が2になり、2が3になりという具合に少しずつ進歩して、長年かけて100になるのです。 これを累積的進歩といいます。 当然ですが、累積的進歩はそのときの従来技術を参考にして進歩します。 このとき、企業が技術を全て秘匿化してしまえばどうなるでしょう。 参考にできる従来技術が、社内技術だけになってしまいます。 当然、技術の
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