『雇用条件の悪化目先のことしか考えないという点で、もう一つ言っておかなければならないのは、女性が働くことによって、一家の収入が増えると思っている女性が多いが、それは視野の狭さから来る間違いだということである。 マルクスが『資本論』で明らかにしたように、賃金というものは労働力の再生産のための最低限の費用の水準にまで、不断に低下させられるものである。分かりやすく言えば、一家が食べていかれる給与水準(その水準はその時代、社会で異なる)にまで、低下させられる。それはもちろん労働力が十分にある場合である。 つまり一家で一人が働いている場合には給与が二十万円だったとすると、一家で二人が働くようになると、一人が十万円しかもらえなくなるという意味である。もちろんどこかの家庭で妻が働いたとたんに給与が低くなるというわけではない。だから最初に働いた人は豊かになれる。しかし皆がそうすると、労働力はだぶつき、給与水準を押し下げる作用をするのである。』「主婦の復権」(林道義、1998)より続きをみる
Source: Note 起業ニュース
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