アスリートブレーンズ為末大の「緩急自在」vol.26
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為末大さんに「いま、気になっていること」について、フリーに語っていただく連載インタビューコラム。唯一、設定したテーマは「自律とは何か、寛容さとは何か」。謎の「聞き手」からのムチャ振りに為末さんが、あれこれ「気になること」を語ってくれます。さてさて。今回は、どんな話が飛び出すことやら……。乞う、ご期待。
──「アスリートが見ている世界」というテーマでのインタビューは、本編がラストとなります。よろしくお願いいたします。
為末:こちらこそ、よろしくお願いいたします。
──このテーマを設定したとき、編集者の私としましては「常人では想像もつかない研ぎ澄まされた世界」「まるでスナイパーがターゲットを狙うような、数ミリの狂いもないような冷酷冷徹な世界」のようなものを勝手に想像していたのですが、前回(#25)前々回(#24)のポイントは、意外にも「現象をぼんやりと見る」ということの大切さでした。
為末:僕も、意外でした。まさか、僕らアスリートの「ぼんやりと見る」ということにそこまでの関心を寄せていただくとは…(笑)。
──いやいや。「ぼんやりと見る」は、かなり深いお話です。どこかで聞いた話の受け売りなんですが、小学校で授業に集中している子どもほど、トローンとした目で先生や黒板を「ぼんやり」と見ているらしい。
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