労働基準法の考え方は恐らく、労働者は時間を提供する代わりに対価を得るというものだろう。 だからこそ、労働時間を管理せよと強いて来る。 労働時間を管理することに一生懸命になった挙句に、管理したくない労働時間、つまり会社は見たことにしたくない労働時間、いわゆるサービス残業が発生したりして問題になった(なっている)。 サービス残業の不思議は、その言葉通り、会社から指示を受けていないにもかかわらず社員自らが率先してサービスをするという建前がいつの間にか出来上がって、そのことについて誰も文句を言わなかった点だ。 もちろん、文句を言わなかったというよりも言えなかったというのが正しいのだろう。サービス残業は、終身雇用と年功賃金への忖度の強要だったのだから。つまり、「最後まで雇ってあげるんだからそれくらいサービスしてよ」という会社(というか社会)の暗黙のお願いに社員自らが、「そうですよね。サービス残業は雇用が維持される社会の仕組みの必要悪ですよね」と従っていたということだ。 そこでは、会社対従業員という枠組みというよりも、終身雇用年功賃金とセットの下で社会全体がサービス残業を是とする空気であったというのが正解に近いのではないか。続きをみる
Source: Note 起業ニュース
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