アスリートブレーンズ為末大の「緩急自在」vol.24
為末大さんに「いま、気になっていること」について、フリーに語っていただく連載インタビューコラム。唯一、設定したテーマは「自律とは何か、寛容さとは何か」。謎の「聞き手」からのムチャ振りに為末さんが、あれこれ「気になること」を語ってくれます。さてさて。今回は、どんな話が飛び出すことやら……。乞う、ご期待。
──連載も、24回目となりました。今回も、よろしくお願いいたします。
為末:よろしくお願いいたします。
──記念すべき、って、なんの記念なのか分かりませんが、24回からの新テーマは「アスリートが見ている世界」というものです。例によって、少々ながめに前振りをさせていただきますね。きっかけは、バラエティ番組などでよく見る「バンジージャンプ」のCCDカメラなんです。
為末:ああ。あのヘルメットのおでこのあたりからビヨーンと棒が伸びていて、その先に小さなカメラがくっついている……。
──そう。あれです。あのカメラが将来もっと小さくなって、豆粒くらいの大きさになったとして、たとえばそれを陸上選手の額にぽちっとくっつけて実際の競技に臨んでもらったとしたら、まさに今、世界の頂点を狙おうとする場面を、選手と同じ目線で体感できるのではないか、と。
為末:いつもながら、おかしなことを考えますね
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