アスリートブレーンズ為末大の「緩急自在」vol.22
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為末大さんに「いま、気になっていること」について、フリーに語っていただく連載インタビューコラム。唯一、設定したテーマは「自律とは何か、寛容さとは何か」。謎の「聞き手」からのムチャ振りに為末さんが、あれこれ「気になること」を語ってくれます。さてさて。今回は、どんな話が飛び出すことやら……。乞う、ご期待。
──前回に引き続き、今回も「透明感とは、何だ?」という、編集部が設定したへんてこなテーマにお付き合いいただきます。
為末:よろしくお願いいたします。
──前回の最後に、アスリートが求める「透明感」というのは、端的にいうと「カクカクした動きではなく、なめらかな動きをするということ」というご指摘がありました。今回は、そのあたりからお話を伺おうと思います。
為末:アスリートが求める「透明感」というのは、心と体の二つだと思うんです。心に関していえば、いわゆる無心ということですね。僕の場合でいうなら、邪念を捨てて、目の前に迫ってくるハードルのみに全神経を集中する、みたいな。
──分かります、というのは、いかにもおこがましいですが、想像はできます。
為末:難しいのは、体の「透明感」なんです。すーっと流れて、収まるところに収まるという感じ、というんでしょうか。この感覚を、アスリートはずっと追い続けているんです。ポイ
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