認知機能対応の機能性表示食品のネット広告に関し、消費者庁が115社へ一斉指導を実施。賛否がわかれる「切出し表示」について、業界識者が特別座談会を行った
「切り出し表示」をめぐり、健康食品業界に動揺が広がっている。発端は、健康増進法による認知機能を標ぼうする機能性表示食品に対する115社への一斉指導。問題表示の1つとしてフォーカスされたのが「切り出し表示」だ。これを受け、業界は安全志向からルール化に傾く層とこれに否定的な層に二極化している。本紙ではこれを踏まえ、連載「“消費者庁景表法検討会”を検討する!!」に参加する業界識者「景表四人衆」を迎え特別座談会を行った。
消費者庁、業界主導でルール化を求める
――ルール化の経緯は。
太郎:20年に策定された機能性表示食品の事後チェック指針(以下、指針)に触れられている。届出表示の一部を切り出すことで届出表示を逸脱し、印象が強まるというものだ。
以前から表示対策課の一部にこれを問題視する声があり、ルール化を求めていた。ただ、消費者庁に具体例を示してほしいとお願いしても一向に出てこない。コロナ禍で協議は立ち消えになっていたなかで認知機能に対する一斉監視があり、改めてフォーカスされた。
――消費者庁のスタンスは。
太郎:自己責任の届出制であり、おおやけにルール化を求めることはない。過去に一部団体が「役立つ」「サポート」などの文言
コメント