『この1冊ですべてわかる・需要予測の基本』
◇1889 『この1冊ですべてわかる・需要予測の基本』 >山口雄大/日本実業出版社今回、原価計算以外の工場の仕事をもっと理解しようと、何冊か取り寄せてみたのだが、実は一番興味があったのが、本書で論じられている「需要予測」について。モノづくりを担っていると、どうしても生産のリードタイムが必要となり、顧客からの需要がどの程度あるかを見極めながら生産計画を立てる必要がある。このあたりのノウハウが一般的にはどのように構築されているのかを知りたかったのだ。しかしながら、私の勤務先は完全なるB2Bの会社であり、本書で述べられているB2Cの需要予測とは、少々色合いが異なっていた。もちろん、まったく参考にならない訳ではないが、不特定多数の、しかも流行によって移ろいやすい消費者を相手に需要予測をするのと、(もちろんB2Bとは言え、最終的にはB2B2Cになるのかもしれないが)ある程度予算などを持っている企業を相手に需要予測をするのとでは、根本的な発想が異なると感じてしまった。結論を言うと、本書は、理論化するのが難しい需要予測というテーマに果敢に取り組んでおり、なかなかの力作なのだが、残念ながら私にとってはマッチしなかった、ということになろうか。その代わり、といっては何だが、「この1冊ですべてわかる」の他のシリーズは読み応えがあったので、本書をきかっけに関連書籍として購入できたことは幸運だったと言えよう
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