映画「余命10年」制作裏話(後編)
▼映画公式サイトは、こちら。
累計動員数は225万人を突破、興行収入も30億円を目前にし、今年公開された邦画実写でNo.1となった(5月初旬時点)話題の映画「余命10年」(2022年3月4 日公開)。
日本アカデミー賞で最優秀賞3部門を含む6部門受賞をはじめ、実力と人気年を兼ね備え、日本で最も多忙な監督の一人と言われている映画監督・藤井道人氏と、原作の映画化権を獲得し、映画のプロデューサーを務めた電通・川合紳二郎氏、制作メンバーの一人として支えた電通・北川公也氏が、この映画に込めた思いや制作秘話などについて対談を行った。
映画「余命10年」の制作舞台裏だけでなく、15秒・30秒のCMをつくり、スポーツイベントなどを仕切るといったイメージの強い広告会社が、映画制作に加わることで生まれる可能性。そうしたことを、現場で共に汗をかいてきた「仲間たち」で大いに語ってもらった。
何かを捨てる覚悟がないと、モノづくりはできない
北川:少し話題を変えさせてください。藤井監督はこれまでCMなど企業広告の制作もされてきました。その経験が映画製作の中で生きてきていると感じる瞬間はありますか?また企業CMをつくるということと映画をつくるということ、もちろん全く違う創作活動だと思いますが、最も違う点はなんでしょうか?
藤井:CMの仕事が映画に生きていると感
コメント