低下に転じた米金利 5月下旬、それまで上昇傾向が続いていた米金利が低下に転じています。米10年金利は4月から5月にかけ3%を上抜ける展開を試しに行ったものの(そして実際に上抜ける場面はあったものの)、その後は低下に転じ、足下は2.7~2.8%で推移しています。 金利上昇が一服した背景として、①スタグフレーション懸念によるリスクオフムードの高まり、という見方と、②インフレピークアウト観測による利上げ観測の後退、という二つの見方があるように見受けられます。平たく言えば、①は景気が悪くなる、②はインフレが落ち着く、という二つの見方が混在している状態です。 株式市場では決算、特に米小売大手が輸送コストや燃料費、人件費の上昇により減益を余儀なくされ、前述したスタグフレーション懸念が高まりやすい地合いでした。マクロ的にあれこれ理由を付けようと、実際にインフレで企業決算が悪化したのだから現環境はスタグフレーションとみなすことにはもっともな理由があるでしょう。 他方、インフレについては足下でピークアウトのサインが増えてきました。5月11日発表の米CPIは伸び率が前月から低下したものの市場予想は上回る、という判断の難しい結果でしたが、市場の反応を脇に置けば、複数あるインフレ圧力のうち、いくつかが減じていることが窺えるものでした。続きをみる
Source: Note 起業ニュース
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