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書物の価格動向についてー読書月記28

永田希氏の『積読こそが完全な読書術である』を読んだ。私は、「積読」そのものには肯定的だが、同書で最も賛同したのは、書物が高価になっていくだろうという予測だ。著者は出版産業の縮小を主因としているが、私は紙と電子書籍の共存も一時期的な書籍の価格アップの要因となることも考えられると思っている。例えば今まで初版1万部売れると想定していた本を紙と電子書籍で同時に売り出すとする。現在、金額ベースだが紙の書籍約6800億円に対して電子書籍が約450億円の売り上げ、15対1という比率なので、極めて単純な話だが、これを1万部にあてはめると、紙が9400部に対し電子書籍は600部の売り上げになる。出版社は在庫を持つことを嫌がるので、当然だが紙の書籍の印刷部数を従来よりも減らそうとするだろう。そうなると1冊当たりの印刷コストは上昇し、紙の書籍の価格を上げざるを得ない。当然だが電子書籍の価格も連動することになる。こう考えると、現時点での紙の書籍と電子書籍を同時に発売している場合、価格が割高になっている可能性もあるのだ。もちろん、電子書籍の価格を紙の書籍の8~9割に設定している出版社もあるが、これは、電子書籍がアクセス権の販売に過ぎないこと、在庫管理費などのコストが紙の書籍に比べて安いことなど、古書市場への流出がないといったことがあるだろうが、今書いたように高い価格設定への対応という要素もあり得る。電子書籍

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