ニュービジネス / シノギ論
●現在のさまざまなニュービジネスも、じつは日本にふるくからある仕事(いわゆるシノギ)だったりするのではないでしょうか。例えば▶アウトソーシング→下請けこれは有名。このアウトソーシングという概念は、じつは1970年から80年代にMITに留学したゼネコン社員が、日本固有の設計施工一貫の総合建設業(もとは江戸時代の総合請負から発展してきた)の建設システムで、博士論文を仕立てたときに、(これ自体も面白い話で、アメリカのことを学ぶのではなく、むしろ日本のシステムが先進的であったというわけです。当時Japan as No.1だったからなー)、向こうのビジネススクールの先生が取り入れて普遍化して、それが逆輸入されたという「都市伝説」があります。(欧米では建築家が各工種の業務を監督して建設するほうが一般的で、日本のようにゼネコンがすべてやってくれるのは世界でも珍しいらしいです。だから日本の設計者は楽だけど設計料も低い?)▶人材派遣(テンポラリースタッフィング)→口入(くちいれ)業ふるきよきヤクザ映画での組の稼業がだいたいこれです。関西の超有名暴力団も、もとは神戸港の荷役人の派遣業でありました。近年の非正規雇用普及への制度改正の最大の障壁は、じつはそうした労働者派遣のピンハネを禁じてきた法律だったらしい。家政婦や料理人の派遣組合がそれぞれ地域にむかしからあったようです。&
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