どっちの料理?
ボルシチが美味い、美味すぎる!!
いや、ボルシチなんてこれまで、日常的に食べるものではなかった。提供するレストランは少ないし、自分で作るのは面倒くさい……と思っていたのだが、つい先日ロシア食品店「赤の広場」でゲットした「ボルシチの素」によって、その考えが根底から覆された。
素といってもカレールーのようなもので、肉と玉葱人参じゃがいもというカレーとほぼ同じ材料にキャベツを追加してちょいと煮込むだけ、ほとんどカレーと変わらぬ手間で、思わず踊りだす旨さの「ボルシチ」ができてしまうのである。(文:昼間たかし)
ボルシチの起源は……?
さて、そんなボルシチだが『東京新聞』2021年4月3日付夕刊によると、昨年3月、ボルシチを国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産として登録申請したウクライナに対し、ロシアが抗議するという騒動が起きていたそうだ。
つまり両国ともに「ボルシチはうちの料理だ」と主張しているということのようなのだが、実際はどうなのか? 調べてみると、日本の研究者・宮崎武俊氏が「ロシア料理ボルシアの起源と調理法」という、ど真ん中ストレートの論文を書いていることがわかった。
そこには、こう記されていた。
(ボルシチの発祥は)いまではウクライナ説、またはウクライナおよび隣接するロシア南部の説がほぼ固まっている。(「ロシア料理ボルシアの起源と調理法(1)」『釧路公立
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