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心理的安全性の本質に迫る(前編)

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コミュニケーションの本質について、早稲田大学の村瀬俊朗氏に問う本連載。コミュニケーション、コラボレーション、リレーションシップ、エンゲージメントなど、とかく横文字のワードが並びがちなこの業界だが、その正体とは一体なんなのか?村瀬氏に分かりやすく解説してもらった。


自分の「居場所」を見つける

「心理的安全性」というワードが、社会に定着しつつある。平たくいえば、「職場や家庭、社会の中で、安全を維持してイキイキと過ごしていくための条件」のようなものだ。

その一方で、主に職場での話になるが、「チャレンジだ!」「改革だ!」「なにがなんでもこの商談には勝つんだ!」みたいなことが日々、叫ばれている。心理的安全性が確保された戦場、などというものは存在しない。まずは、そのあたりのジレンマについて村瀬氏に解説してもらった。

「ゴールを共有すること、が大事だと思います。それがチーム力になるし、ゴールを共有しているからこそ、心理的安全性も得られる。仕事でいえば、心理的安全性を獲得すること、あるいは与えることが、ゴールではありません。心理的安全性を確保することは、あくまで手段であって、目的ではないのです」




村瀬俊朗(むらせ・としお)氏:
早稲田大学商学部准教授。1997年に高校を卒業後、渡米。2011年、中央フロリダ大学で博士号取得(産業組織心理学

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