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労働力の問題 (『脱学校的人間』拾遺)〈23〉

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 労働力=労働者の内在的な理由にもとづいた、労働者同士相互の差別化により、彼ら労働者はそれぞれ内在的な能力の有無や優劣に応じて、それぞれバラバラに分断されていき、それぞれ内在的な能力の有無や優劣にもとづいて、それぞれにいたるところで互いに対立するようになる。しかしそのような分断や対立は、けっして今にはじまったことではない。労働市場においては、常にそのような分断や対立による「競争」が市場取引の活力になるのだとして、むしろ積極的に奨励され、かつそれを真に受けて、自らを売りたい個々の労働者たちは、自分たち自身によって互いにより分断し合い対立し合ってきたのである。 なぜか? それは「彼ら個々の労働者は、個々の労働力商品として、個々に自由だから」である。個々の商品としての労働力を個々に買われて、その「個々の自由を達成すること」が、彼ら個々の「自由の目的」だからである。そしてその目的は、「他の労働力が買われないことによって、自らの労働力が買われることで実現する」のである。だから、個々の労働者の間での分断や対立による競争は「必然的なもの」なのだと言えてしまうのである。 ここにいたって「万国の労働者、団結せよ」というスローガンは、矛盾というよりもはや「皮肉」にさえ聞こえてくる。労働者たちは、それぞれが労働者であり続ける限り「みんなで団結することなどけっしてできない」のだ。もしうっかり団結などしてし

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