「MECEは厳密に漏れなく・ダブりなく」という勘違い
MECEとはMutually(お互いに)、Exclusive(重複せず)、Collectively(全体に)、Exhaustive(漏れがない)の略で、主にミーシーと呼ばれます。「漏れなく、ダブりなく」の意味。難しく言うと、部分集合の和集合が全体集合に一致することです。パズルのピースがピタッと隙間なくはまる感じ。これはロジカルシンキングを学ぶ時によく教えられます。目標/実績GAPなどをMECEに分解して要因分析する。ロジックツリーを作る場合もMECEが理想です。しかし実務現場で厳密にMECEにするのは難しい。無理にやろうとすると、「その他」を多用することになる。「その他」を使うと必ずMECEになりますが、分析的にはその多用は禁じ手で、効果的な解析ができなくなります。ということで、実務では「厳密なMECE」よりも「MECE感」が重要です。大きな漏れ、重要な漏れがなければ、多少ダブっていてもOK。これがMECE感。学問や研究ではないので、ビジネスでポイントをつかむには十分です。要するに事象を分解する場合に、次元・粒感・レベルが合っていればいいのです。例えば3つに分けたとき、すごく細かく具体的、やや大雑把、すごく抽象的、の3つになっていてはいけません。次元が合っていない。仕事が出来る人は、このMECE感が鍛えられています。少人数の打ち合わせで、ホワイトボードにがんがん文字や図を書いていく
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