―私と同期― アイデア創出のヒント 〜0→1の新規事業の場合〜(後編)
前回に続き、ラクスル株式会社で数々の事業開発に取り組んできた高城雄大役員と、新規事業のクリエーティブ・ディレクターである電通アーロン・ズー氏による対談をお届け。
アーロン氏の新著『アイデアは図で考えろ!』(クロスメディア・パブリッシング)の刊行を記念して行われた本対談では、ラクスルに次々と新しい事業が生まれる仕組みなどを通して、社内起業を実現するコツを語り合いました。
(左から)ラクスル高城氏、電通アーロン氏
ラクスルでは、なぜ次々と事業が生まれるのか
アーロン:ラクスルにも、挑戦しやすい環境や仕組みがあるんですか?
高城:いくつかありますね。まずは「プロジェクト制度」という、誰でもやりたい事業を起案できる制度があります。
事業が走り出す時に予算を出して、そこからは四半期単位でレビューの場を設けているものの、基本的には事業オーナーに完全に任せるというスタンスで進めています。コミットしたマイルストーンを達成したら、また予算を追加し、達成しないプロジェクトはその時点で閉じられます。
また、新規事業についてはインキュベーション部門という“箱”を作って、そこをコア事業から独立させています。
その時に、既存事業とのシナジーはそれほど強く意識させないようにしています。シナジーは大切ではあるものの、それを求め
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