井上達彦著「ゼロからつくるビジネスモデル」〜第三・第四部〜
第三部においては検証について具体事例を見次合わせながら書かれている。特にデザイナーの流儀は大変興味深いアプローチである。肝心なことはあえて伝えず、聞き手に想像させる、これはロジカルに伝えることと真逆のアプローチといっていいのかもしれない。ただ、本当に相手に伝える、心に響かせるための手法として有効であることが学べる。そして、次の章の経験価値は、本質は何かを捉え、どのような経験価値をデザインするかを知ることができた。トップダウンのアプローチでだけでなくボトムアップのアプローチが活きるデザイン手法であると考えられる。第四部においては発展的な学習について書かれている。最も象徴的であると感じた章である。事業想像はサイエンスかアートかという章である。科学者の発想、芸術家の発想をアそれぞれの成果物、そのためのアプローチ、発言から分析しオズボーンの9つの発想分類にまとめている。科学的アプローチは転用と応用から生まれるものが多いのに対して、芸術は逆転から生まれることが多いという結果については予想の範囲内ではあったが、実際の経営者にはその両方のアプローチを使ってビジネスに落とし込んでいることを知り、刺激された。この本はビジネスをゼロから学ぶ人にとって手順や発想法などを体型的に示しており、実践の具体例も多く書かれているので、今からでも事業を起こす一歩を踏み出せるようなコンテンツになっていることは大変評価
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