米国在住のアナリスト広瀬隆雄さんが解説! 1月14日に発表された米国の2021年12月の小売売上高は、前月比-1.9%の5543億ドルでした。コンセンサス予想は「前月比0.0%」でしたので、これは想定外に悪い数字だったと言えます。この小売売上高の不振は、「米国経済は好調に決まっている」という投資家の大前提を揺るがすものです。一方、1月12日に発表された米国の12月の消費者物価指数は、前年同期比+7.0%と過去39年で最悪を記録しました。つまり、現在は物価が高騰しているものの、それは「景気が強いから」という理由だけでは説明がつかないのです。生産性の向上がないままに賃金だけが上昇するシナリオは、いわゆる「賃金物価スパイラル」と呼ばれる悪性インフレの原因になることが多いです。これは、連邦準備制度理事会(FRB)が最も避けたいシナリオです。
Source: ダイアモンドIT
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