以下は、新年早々かなりマニアックな話である。大部分の人にとっては面倒なだけでちっとも面白くないだろう。しかし、そういうことは気にしないで、私の考えを書くことにする。 経済指標で誰もが注目するのが経済成長率である。成長率の中でもさらに注目度が高いのが「年度平均成長率」である。例えば、12月23日の各紙は、政府の2022年度の経済成長率見通し(実質GDP得成率)が3.2%だと報じている。この3.2%というのは「年度平均成長率」である。 だれも疑問に思わないようだが、年度平均成長率という計算方法は意外に問題がある。私はこれを「見かけ成長率」と呼んでいる。必ずしも経済の実力を示しているとは限らないからだ。 図1を見て欲しい。図中の表ではケースA、B、Cの三つのパターンのGDPの推移を示したものだが、2年目のGDPはどれも同じである。ところが、2年目の平均成長率を計算すると、ケースAは8.2%、ケースBは5.0%、ケースCはなんとマイナス0.9%である。 図1 前年の姿で変わる今年の成長率続きをみる
Source: Note 起業ニュース
コメント