第21回 業績評価のモノサシは理念の実現に向かっていますか
1 人事評価制度はゼロから作り直さなければなりませんか? 前回は、「褒める(Admire)仕組み」のもう1つの制度、「人事評価制度」についてお話ししました。制度上も運用上も、まず「変わらないものは何か」が明確であること。その上で「変えるのは何か」「なぜ変えるのか」が明確であれば、新たな制度や見直しも共有浸透しやすいと申し上げました。 今回は、すでにある人事評価制度をゼロから作り直すことなく、新たに社長の思いや理念を反映していくにはどうすればいいかについてお話ししたいと思います。 私がクライアント企業に、社長の思いや理念を共有浸透していくには人事評価制度にも反映することが重要ですとご提案すると、必ずいただく質問があります。それは「当社にはすでに人事評価制度はあるのですが、ゼロから作り直さなければなりませんか」というものです。 前回もお話ししたように、人事評価制度は根本的に作り直すとなると本格導入までには1年から2年以上かかってしまいます。社内で完結したとしても関わる人数と時間は少なくないですし、外部に頼むとなるとそれなりの費用も掛かります。 もし人員と予算の問題が解決できたとしても、危惧するのは従業員の気持ちです。 社長の思いや理念の共有浸透を社内で進めていく中で、社長や幹部、上司や周りがちゃんと褒めてあげれば従業員はその方向に向けてやる気を発揮することができます。共有浸透活動の最初
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