最近のマイルール
生命保険の事務設計というのは「場合分け」の連続である。複雑なマトリクスを書いて漏れがないかを検討してゆく、非常に地味で根気を求められる仕事だ。分岐が増える要素はパッと思いつくだけでもこれだけある。・請求者は誰か?(契約者、被保険者、受取人、各種代理人、法人、遺族、成年か否か)・請求してきた契約は一件だけか、複数件か・どのような性質の商品が含まれるか(死亡保障系、生存保障系、入院系、古い商品との混在はないか、など)・書類の到着する順番(同時か、バラバラか)・提出書類に不備はないか(未記入、書類の不足、コピー不鮮明など)・加入商品全てに対する請求か(まだ請求可能なものはないか)できるだけシンプルになるように検討はするが、やはりある程度複雑にならざるをえない。チームを率いるようになって、最近自分に定めているマイルールがある。それは「複雑なマトリクスについて説明する時に、相手に原理原則を示すこと」だ。「この課題については原理原則が3つあります。この3つを応用しながら各ケースについて対応を決定してゆきます」。冒頭にこの話をすることで、相手への話の浸透度が全く違ってくる。説明に先立って原理原則を整理するうちに、相手の理解しやすい説明の構成を自然と考える。説明の準備時間はかかるが、メンバーに納得感が醸成されるのでプロジェクトがスムーズに進み、十分に元は取れる。理想は原理原則をたった一つに絞り込む
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