「カーボンニュートラル」は、企業価値向上の起爆剤になる
国内外で関心が高まっている「カーボンニュートラル(温室効果ガス・CO2排出実質ゼロ)」の実現に向けて、各企業での取り組みが加速しています。
2021年8月24日、電通ジャパンネットワーク サステナビリティ推進オフィスと電通Team SDGsは、「カーボンニュートラル最前線ウェビナー 企業に迫るカーボンニュートラル対応の危機とビジネスチャンス」を開催しました。本連載では2回にわたって、ウェビナーの内容をレポートします。
今回は東京大学未来ビジョン研究センターの高村ゆかり教授による基調講演と、電通Team SDGsの竹嶋理恵氏、林祐氏によるトークセッションの内容をレポートします。
「2050年カーボンニュートラル」に向かうビジネス
最初に登壇したのは、気候変動とエネルギーに関する法政策などを研究している東京大学の高村ゆかり教授。カーボンニュートラルをめぐる世界的な潮流と国内の政策、金融市場の動向をもとに、今後企業に求められる対応を次のように解説しました。
世界の気温は19世紀と比べて、2011〜2020年に、すでに1.09℃も上昇し、この数十年で温室効果ガスの大幅な排出削減ができなければ、今世紀中に2℃を優に超える気温上昇が起こる可能性もあります。地球温暖化は大気や海洋、雪氷圏、生物圏に急速な変化を及ぼし、異常気象の頻度や強度にも大きな
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