のれんを手作りすることに(筆者撮影)
都内の銭湯から、人気アニメのコラボ企画で制作された「特注のれん」が盗まれた事件。ツイッターで報告された店主の悲しみに、大勢が心を痛めた。
しかし、この店主、盗難被害をただただ悲しんでいるだけではなかった。すぐさまファンのために起こした行動が、ネット上で絶賛されている。(取材・文=昼間たかし)
まず、盗難事件の背景を振り返ろう。
盗まれてしまった特注のれん(大黒湯ツイッターより)
墨田区の銭湯「押上温泉 大黒湯」では、今月30日までの予定で人気アニメ『かげきしょうじょ!!』とのコラボ企画を開催している。店内ではアニメをイメージした薬湯やオリジナルグッズを販売、入口には登場人物をあしらった「特注のれん」が掲げられていた。
事件が起こったのは、9月13日午前2時半ごろのこと。銭湯から出てきた男性が、「特注のれん」を外して持ち去る様子が防犯カメラに映っていたという。この日は朝10時までのオールナイト営業の真っ最中。なんとも大胆かつ卑劣な犯行だ。
盗難に気づいた店主がTwitterで「返して下さい」と悲痛な声を綴ると、大勢からの同情と義憤の声が集まった。ただ、店主は突然の不幸を嘆くだけではなかった。すぐに、新たなのれんを手作りしたのである。店主の新保卓也さんは語る。
「従業員を含めて相談したのですが、お客さんが楽しみにしてくれているので、のれんがない状態
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