昨年の春から夏にかけて、どこにもマスクが売っていなかったのを覚えておられる事と思います。あの時期、私は一時的に日本に帰国していたのですが、高い店ではマスクの値段が1枚50円以上していた様に記憶しています。この頃に問題視されたのが、「サプライチェーンの中国依存」です。中国政府がサプライチェーンをコントロールし、マスクの輸出量を極端に絞る事によって、マスクの相場を世界的に、そして意図的に上げているという非難が起きました。そして中国はマスクを外交の手段にも用いていた為、「マスク外交」という言葉まで現れました。それほど当時はマスクを調達するのが困難でした。 これはわずか1年ほど前の出来事ですが、遠い昔に起きた出来事の様に感じる方も少なくないでしょう。人はほとぼりが冷めると忘れてしまいがちですが、この当時、「サプライチェーンを中国から第3国(日本を含む)に移管するべき」という世論がかつてないほど高まりました。そして実際にその世論に動かされる形で、日本政府も様々な助成金や補助金の枠を創出しました。しかしその後、そういった助成金や補助金がどのように使用されたのかについては、殆ど報道されません。それどころか、実際にサプライチェーンの移管を行った企業があったのかどうかすらも、日本の報道で見る事はまずありません。続きをみる
Source: Note 起業ニュース
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