Niantic(ナイアンティック)は、世界で初めて普及した拡張現実ゲームの1つである「Pokémon GO(ポケモンGO)」を開発し、2020年は1億6600万人のユーザーと10億ドル(約1090億円)以上の収益を記録した。ポケモン本編のゲームシリーズから着想を受けて誕生したポケモンGOは、ゲーム内の報酬という仕組みを利用して、ユーザーが周囲の環境を探索したり、他のユーザーとチームを組んで伝説の獣と戦ったり、今まで行ったことのない場所に行ったりすることを促すゲームだ。
新型コロナウイルス感染流行以前は、このことがアクセシビリティの問題となっていた。例えば、一定の距離を歩かないと達成できないタスクがあると、身体的な理由で近所を気軽に散歩できないユーザーは疎外されてしまう。また、車いすを使用しているプレイヤーにとって、ポケストップやジムへのアクセスが困難な場合もある。このゲームを最大限に楽しむためには、このように現実世界のランドマークとの関わりが必要なのだ。
2020年3月に世界の多くの地域でロックダウン(都市封鎖)が行われた際、ポケモンGOはプレイヤーがポケストップやジムにアクセスできる距離を半径40メートルから80メートルへと倍増させた。つまり、ランドマークから遠く離れていても、その報酬を得ることができるようになったのだ。これによって、ユーザーは家でプレイしたり、社会的な距離を保ち
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