前々回、前回と、マリーアントワネットや昭和天皇について書いてきました。今日はもうひとり、革命時に殺害されなかったとても有名な「最後の皇帝」の人生を振り返っておきましょう。それは、中国清朝の最後の皇帝、愛新覚羅溥儀です。
愛新覚羅溥儀と妻ラストエンペラーとして映画や手記でも有名な溥儀(日本語読みでは“フギ”)は、辛亥革命で清朝が倒れた後、処刑されることなく病死する61才まで、当時の中国の平均寿命からいえば、ほぼ天寿を全うしました。彼はなぜ処刑されなかったのでしょう?この人、清朝最後の皇帝であっただけではなく、革命後にも(当時の中国の敵国である)日本政府と結託し、傀儡国家・満州国の皇帝となって清朝再興をもくろんだりしており、中国政府からしてみれば、単に無邪気で無知な女性だったマリーアントワネットどころではない酷い所業を重ねた元皇帝。なのに処刑されてない。完訳 紫禁城の黄昏(上) (祥伝社黄金文庫)作者:R F ジョンストン祥伝社Amazonラストエンペラー 特別版 [Blu-ray]ジョン・ローンAmazon
日本が戦争に負けた後、やばっ!と日本に亡命しようとした溥儀。が、飛行機に乗る直前に捕えられてしまいます。本人はおそらくこの時点で、処刑されることを覚悟したんじゃないでしょうか。でも彼は、処刑される代わりに撫順の政治犯収容所(撫順戦犯管理所)に送られ、弟や満州国の幹部ら他の戦犯と一
コメント