カシオの関数電卓生産、8割自動化、山形で来月から、開発と連携、IT化で推進。
【カシオ計算機 自動化でラインを稼働させる】 カシオ計算機は、国内唯一の生産拠点である山形カシオ(山形県東根市)で9月から、関数電卓の生産の8割を自動化したラインを稼働する。現状は主力拠点のタイで生産の5割を自動化している。将来はタイや中国に応用し、関数電卓全体で生産の8割を自動化する計画だ。海外需要が伸びる関数電卓のコスト競争力を高め、機動的に供給できる体制を築く。【組立ての人数を減らすことができる】 山形カシオはアジアの拠点のマザー工場としての位置づけだ。高級腕時計などを手がけ、従来は関数電卓は生産していなかったが、新たに関数電卓の生産ラインを設けた。タイでは関数電卓の基板の組み立てに6人、最終製品の組み立てに11人を配置しているのに対し、山形ではそれぞれ1人、4人で運用する。【教育関連はアジアで需要が増えており、追い風】 関数電卓は三角関数や複素数などの計算に使え、時計に次ぐ同社の主力製品の一つ。関数電卓を含む教育関数事業の2019年度の売上高は404億円だった。欧米やアジアで需要が増えている追い風を生かし、21年度には売上高550億円、売上高営業利益率15%を目指している。コスト低減に加え、製造期間の短縮も狙う。【CADの技術などを活用し仮想空間で試作する】 山形カシオでは20年度中をメドに全製品の開発段階から生産と連携したIT(情報技術)化の具体的な計画をつくる。21年度
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