SNSに“向かない人”こそ、SNS史を知るべし!
SNSの変化の歴史を多角的に描いた書籍『SNS変遷史「いいね!」でつながる社会のゆくえ』。出版記念連載の最終回は、編集者・木下衛氏が、制作意図を伝えます。
デジタルネイティブ、あるいはSNSオールド・ボーイ
私は1992年(平成4年)生まれ、いわゆる「(ネオ)デジタルネイティブ」といわれる世代です。
かつて「ウェブ2.0」なる言葉がありました。すべての人が情報をフラットに発信し、それが集合知となることで、社会がより良く発展していく、という考えだと解釈しています。
思い返せば、確かに私は小学生時分からネットに親しんでいました。膨大なリストが載る書評サイト、マニアックなジャンルを扱う映画サイト、ゲーム攻略まとめサイト…。「濃い」サイトを周回しては、情報を集めていた。ええ、暇だったんでしょうね。Wikipediaなんて暇つぶしに最適なツールで、リンクを飛んではボーッと眺めるだけで何時間も過ぎていく。
田舎に生まれた私にとって、ネットはまさに情報の恵み!ありがとう「ウェブ2.0」、ありがとう「見ず知らずのオタクなおじさん/おばさんたち」ってなものでした。
さて、そんな私は当然のように、大学生にもなるとSNSを活用するように…ならなかった。いや私も、モノは試しといろいろとアカウントは作ってみたんですが、たとえばTwi
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