『BEASTARS』は、2016年から『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて連載されている板垣巴留によるマンガである。2018年のマンガ大賞をはじめ数々の受賞歴をもち、19年にはアニメ化されている。いまや程度の差こそあれ、あらゆるフィクション作品が多文化主義に配慮して作られていると言ってよい。しかし『BEASTARS』は多文化主義に、通常とはまったく異なる角度からアプローチしている。本稿では、あえてこのマンガを多文化主義という陳腐な切り口で読みながら、その批評的な距離を測定してみたい。
Source: 現代ビジネス
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