世界的規模で経済情勢の見通しがつかない状況を経験し、自分の手がける会社の今後についてあらためて考え直した経営者もいることでしょう。
後継者が見つからない、度重なる借金により負債が増す一方…など、事業を続けることで生じる負担が増え続け、メリットが見当たらないという状況に陥るケースも少なくありません。
このような状況への対策の1つに、“事業承継”があります。
事業承継とは、会社の経営権を別の経営者に譲ることです。
会社の施設や設備などの資産に加え、負債なども引き継ぐことに特徴があります。
また、新しい人に経営を任せることで、その会社を再度、もしくは別の形でよみがえらせることができるという可能性も生じるのです。
この事業承継によって会社の再編に取り組む事業主に対し、国は“事業承継補助金”という補助制度を設けています。
今回は、この事業承継補助金のしくみや対象について、順を追って詳しく解説していきます。
事業引き継ぎ時にもらえる事業承継補助金とは
事業承継補助制度は、経営不振・後継者不足・M&Aなどを理由に譲り受けた事業を再建しようとする事業主が、必要になった経費額の一部を事業承継補助金として受け取ることができる制度です。
この補助金制度には、以下の2種類があります。
Ⅰ型:後継者承継支援型
経営者が2020年12月末までの間に代替わり(経営者の交代)をした後に、会社を整備する
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