キャリアとは、「道筋」のことである。
「アルムナイ」という取り組み(制度)を、ご存じだろうか?元々は、「卒業生/同窓生/校友」を意味する言葉で転じて、「企業のOBやOGの集まり」を意味するようになった。海外では、一度、企業を離れたアルムナイを、貴重な人的資源して有効活用することが、ごく普通に行われている。本連載では、そうした「アルムナイ」をこれからの事業戦略の核たる制度として捉えていく潮流を通じ、「キャリアデザイン」というものの本質に、迫っていきたい。
そもそも「キャリア」とは、何か?
「キャリア」という言葉を日本語訳してください、と言われたら、どう答えるだろう?多くの人が「経歴」「実績」と答えるに違いない。「成功」や「出世」、もしくは「社会的な地位」や「肩書(役職)」という声が上がるのかもしれない。なので、「キャリアを生かす」とか「キャリアを捨てる」という使われ方をする。「キャリアウーマン」と言われれば、社会的地位を持つ働く女性、をイメージする。「キャリアアップ」と言われれば、すなわち出世や昇進のことだ。
もちろん、英単語の「career」に、そのような意味もある。しかしながら、英和辞典を開いてみてほしい。一番上に書いてある日本語訳は、「生涯」「一生の行路」だ。「生涯を生かす」「生涯を捨てる」では、文章として成立していない。
「生涯ウーマン」「生涯アップ」に至っては、ま
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