デジタル時代の人材はどう育てる? 業務をうまく回すためのKPI設計、方法は?――専門家が語る【前編】
今後、デジタル化が加速度的に進むと予想されるビジネスの現場では、デジタルに精通した人材の不足を嘆く声があがっている。マーケティングからバックオフィスまで、デジタル変革はまったなしの状況下、人材をどう育て、業務のデジタル化を実現すればいいのだろうか。企業のデジタルシフトに知見の深いビービット・宮坂祐執行役員、元EC責任者で現在は人材育成に関する事業を手がけるECマーケティング人財育成・石田麻琴代表取締役の対談から、そのヒントを探る。
大企業、中小規模も共通課題「デジタル人材の育成」
宮坂:AI時代は「デジタル人材の育成が鍵」と言われており、多くの企業からデジタル人材の育成について相談されます。「どうやったらデジタル人材を採用できるのか?」という問いには、暗黙の前提としてデータサイエンティストやエンジニアの育成というニュアンスを強く含んでいますが、僕はこうした単純な視点には注意が必要だと思っています。
企業として生き残るには「良い戦略」とそれを「実行する力」の2つが必要になりますが、戦略は合理的に追求をすると均質化する傾向にあります。そうすると差がつくのは実行力の部分になります。
その実行力も、「仕組/オペレーション」と「人材の能力」にわけることができますが、前者は自動化や汎用化が進んできています。そうすると本当に差を分けるのは「人材の能力」になってくるわけですが、
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