構造をセッテイングする
自分がしてきたことで、今はしていないことはなんだろうと考えたら、ケース会議に本人を入れて、参加者の支援者を巻き込んでいくという経験が浮かんだ。これをして格段にケースが動いたとか、そんな成功体験ではなかったが、他の誰もやっていなかったことで私がやっていたことだった。もともと私は、ケースワーカーなのか、カウンセラーなのかよくわからない立ち位置で相談援助の仕事を始めた。あるケースを行政のケースワーカーに相談したとき、「そのケースであなたがしなくていけない仕事は、関係各所に連絡してそのケースをどうすればいいのか話し合う場所を作って、参加者の役割分担をすること」と言われて、かなり大規模なケース会議をすることになった。そんな経験から始まったことだと思う。コロナウィルスの影響で、見えなかった問題が見えるようになっていろいろなことを考えた。その中で、心理面接ということも社会的枠組みのなかのひとつのサービスであり、個別の心理面接は、結局その機関のもつ構造的な特性が心理面接の構造や限界を決めるということを考えた。これは否定できない事実だ。私は、アンテ・コロナウィルの時には、それはその構造の特性も面接の技量でなんとかなると信じていたが、それは間違っていた。心理士というのは構造を大事にする職種だと考えるが、構造に縛られる職種でもあるのかもしれない。この問題(他に言葉が思い浮かばないのでここでは仮に問題とい
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