今年はハードウェアメーカーにとって、すでに波乱のスタートとなっている。新型コロナウイルス(COVID-19)が最終的に市場にもたらす本当のインパクトは、まだ見え始めたばかりだ。Apple(アップル)からQualcomm(クアルコム)、さらにSamsung(サムスン)まで、多くの会社が使うチップのベースを提供する英国の会社であるARMは、そうしたチップの75%におよぶ設計情報を、選抜されたスタートアップに提供することで開発を促進しようと考えている。
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この戦略は、同社のFlexible Access(フレキシブルアクセス)と呼ばれるプログラムを拡張するもの。それによってARMは、まだ初期段階にあるスタートアップに対し、同社の持つ知的財産へのアクセスを提供する。大手企業の場合、そうした情報を得るためにARMに多額の料金を支払う必要がある。しかしそうした費用は、これから事業を始めようとする会社にとっては法外なものとなりかねない。
「現在のような困難なビジネス環境では、イノベーションを可能にすることが不可欠です。卓越したアイデアを持つスタートアップは、成功し、拡大していくための最速かつ最も信頼できる手段を、今はこれまで以上に必要としています」と、ARMの上級副社長、ディプティ・ヴァチャニ(Dipti Vachani)氏
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