開発「TUNA SCOPE」〜匠の目利きをAIに託す〜
日本の匠が持つ技術をAIに実装するという革新的な取り組みでたちまち注目を浴び、世界三大広告賞の一つであるクリオアワードのイノベーション部門をはじめ、国内外における数々の賞を受賞しているプロジェクトがあります。
マグロの「目利き」職人の技を受け継いだ、品質判定AI「TUNA SCOPE」。
今回は「TUNA SCOPE」プロジェクトのリーダーであり、クリエイティブ・ディレクターの志村和広氏に、そのアイデアの裏側にある開発の経緯や今後の展望について聞きました。
志村和広氏(電通 第4CRプランニング局 クリエーティブ・ディレクター)
日常での気づきが、プロジェクト発足のきっかけに
ー「TUNA SCOPE」はどのような技術なのでしょうか。
テレビ番組などで、市場で仲買人がマグロの尻尾の切り口を見て何かを確認している光景を見たことはありませんか?彼ら、熟練の職人たちは「マグロの尾部断面」を見て、マグロの品質を判断しています。この技術は、長い年の経験と、それに基づく直感によるもので、限られた人間にしかできない極めて感覚的な「暗黙知」です。
この目利きの技術を継承したAIが、我々が開発した「TUNA SCOPE」です。TUNA SCOPEがインストールされたスマートフォンでマグロの尻尾の断面を撮影すると、誰でも簡単にマグロの品質を
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