ビジネスにおけるアートの効果をどうやって検証するか?
初めまして、美術回路(※1)メンバーの大西浩志と申します。本業は東京理科大経営学部の教員で、オンラインデータを用いたマーケティング解析を専門としております。
本連載「アート・イン・ビジネス最前線」は、「アートはビジネスに効くのか?」というテーマを取り扱っています。第1回では、われわれの著書『アート・イン・ビジネス —ビジネスに効くアートの力』(有斐閣)で提唱している、ビジネスにおいてアートが効果をもたらす仕組みを「アートパワー」と「アート効果」というキーワードを軸に解説しました。また第2回では、もう一つのキーワードである「アートの内在化」について、今のような時代状況だからこそビジネスパーソンが目指すべきビジネスの実践方法を、事例を交えながら紹介しました。
第3回となる今回は、ビジネスにおけるアートの効果はどのように検証することができるのか、これまでの学術研究を概観しつつ、われわれが実施した定量調査による効果検証の取り組みをご紹介します。
(※1)美術回路:アートパワーを取り入れたビジネス創造を支援するアートユニットです。専用サイト
ビジネスにおけるアート効果、これまでの実証研究
いきなり少し学術的になりますが、ビジネスにおけるアートの活用に関する、これまでの実証研究を整理すると、効果面から以下の三つのカテゴリーに
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