事業買収はM&A(企業の買収や合併を行うこと)の手法の一つであり、買い手企業が売り手企業から事業を買い取ることを意味します。
逆に売り手企業からみると、買い手企業に事業を売却することになります。
事業買収は、事業規模や商圏の拡大、新規事業や多角化経営を推進する目的などで行われ、買い手企業にとって数々のメリットがある一方でリスクも存在します。
今回はリスクの部分にスポットライトを当て、解説しながら、リスク回避法(リスクマネジメント)について説明します。
事業買収のリスクを考慮しないと?
買い手企業は事業買収するにあたって、メリットばかりではなくリスクを洗い出す必要があります。
リスクの洗い出しは多方面から行います。
もし、リスクを考慮せずに事業買収を進めると、買収後に諸問題が発生した場合の対応や賠償問題についての締結ができないため、多額の損失を出すといったトラブルに見舞われる可能性があります。
それでは、具体的にどのような種類のリスクがあるのでしょうか。買い手側、売り手側の双方からみていきましょう。
事業買収をする際の(買い手側の)リスク
買い手企業の財務リスク
売り手企業に貸借対照表などへ計上されていない簿外債務があり、その簿外債務の存在を知らずに買収するとその分の債務を背負うことになります。
また、買収の際に、のれん代(「売り手企業の純資産額」-「売却価額」の差額)が計
コメント