私は「クラウドクレジット」というFinTechスタートアップでCFOとして、これまで複数回の資金調達を主導してきました。
調達額は億も2桁を超え、調達先は有名ベンチャーキャピタル(以下、VC)ばかりです。
今回は、VCからの資金調達について、実際の経験に基づき解説していきます。
VCに出資されるメリット
VCに出資される一番のメリットは、資金に加えて経営陣が会社経営を行う上でのサポートを得られることです。
VCによっては、“既に株式公開している企業”など自社よりステージが先に進んでいる投資先があります。
そういったVCは、ステージが進んでいる会社で得た知恵を(守秘義務の範囲内で)、新たな投資先へ積極的に還元してくれます。
VCが持つネットワークも魅力的で、何か困った時に相談すればさまざまな協力先を紹介してくれるなど、リソースの限られるスタートアップにとっては心強い限りでしょう。
また、ガバナンス(企業統治)が強化されることもメリットです。自己資金のみで会社運営をしていくと、創業者が公私を混同したりモラルハザードに陥ったりするケースがあります。
外部資本を入れ、必要に応じてVCから社外取締役を派遣してもらうことで、これらを未然に防ぐ効果が得られます。
最終的にIPO(新規上場)するにせよ、M&A(売却)するにせよ、ガバナンスが緩いとそれが致命的なディール・ブレーカーになりか
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