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なぜ楽天の「送料込みライン」はこじれたのか? 元出店者が語る競争環境の変化、出店者の意識、打開策 | 竹内謙礼の一筆啓上



「楽天市場」において3980円以上の買い物で送料を無料にする楽天の「送料込みライン」施策。1月には楽天ユニオンが4000件の署名を公正取引委員会(公取委)に提出、公取委は2月に楽天へ立入検査を行い、その後、東京地裁に施策の緊急停止命令を申し立てた。
楽天は店舗に送料無料を強制している――。そんな声が上がる中、3月5日、楽天の有力店舗が集まった「楽天市場出店者 友の会」が楽天の方針に理解を示すことを記者会見で発表した。推進派と阻止派が入り乱れる形となったまま、新型コロナウイルス感染拡大の影響も考慮し、施策の延長措置を取った上で3月18日、一部の店舗で導入日を迎えた。

「そんなことしたら大赤字だ!もう我慢できない!」
騒動の最大の焦点は「楽天は出店者に送料無料を強制している」という点に尽きる。振り返れば、2002年に「楽天市場」の出店料を定額制から従量課金制に変更したことを皮切りに、写真の背景画像の変更や罰則規定など、店舗側はさまざまな施策変更に振り回されてきた。楽天に対する不満は頂点に達していたと言ってもいい。
しかし、楽天も今回の件に関しては、相当慎重に取り組んでいるように見える。1年前から「楽天は3980円以上の買い物を送料無料にしますよ、だから準備してくださいね」と店舗側に言い続けてきた。退店したい店舗に対しては出店料を返金したり、「送料込みライン」施策を導入し

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