“がん”など大きな病気の疑いがあった際に実施される「病理診断」は医療において非常に重要な役割を担っている。その検査数が増加傾向にあるとされている一方で、課題となっているのが診断を担当する病理医不足だ。
2019年8月時点で日本における病理専門医の数は2500名強。医師全体の0.7〜0.8%ほど(2018年12月31日時点で日本には約32.7万人の医師がいる)にすぎない。病理医が1人で診断を行なっている医療機関に加えて、病理診断を他院や検査センターに依頼せざるを得ない現場も少なくないのが現状だ。
結果として病理医の労働負荷が大きくなっているだけでなく、診断結果が出るまでの期間が長くなり患者に負担がかかってしまう場合もある。
そんな病理診断の現状を、AIを含むテクノロジーの活用で変えていこうとしているのが福岡発医療ITスタートアップのメドメインだ。同社ではAIによる病理画像解析機能を搭載した「PidPort」のα版を2018年10月にリリースし、国内外の大学・医療機関など約50施設と協力してテスト運用・実証実験を重ねてきた。
そのPidPortがいよいよ正式版としてスタートする。メドメインでは2月1日より海外の医療機関向けにAI解析機能を含むサービスを展開していることを本日発表。将来的には日本国内でも同機能の提供を目指していくという。
病理標本のデジタル化からA
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