少なくとも一般に知られているかぎりは、今のところ小惑星が近く地球に衝突する恐れはない。でもそれは前になかったことではなく、また2029年にはニアミスが予想されている。従って準備はしておいた方がいいし、MITの研究者は手遅れになる前に衝突を避ける最良の方法を求めるシステムを開発した。
MITの院生であるSung Wook Paek(ソン・ウクペク)氏が率いるチームは、このたび発表された研究で、接近する小惑星の質量と相対運動量、およびそれがいわゆる「鍵穴」に入るまでの予想時間に基づく「デシジョンマップ」を記述している。鍵穴とは、地球のまわりの重力のハローのことで、そこに入れば小惑星は確実にこの惑星と衝突する。
MITが開発したデシジョンマップは、接近する小惑星をそらすための3つの選択肢を詳説している。1.ロケットや弾丸のような投射物を打ち上げてそのコースを変える。2.最初に偵察兵を送って正確な測定を行い、最良の投射物を開発する。3.二人の偵察兵を送り正確な測定とともに、その後の投射物の効果を最大化するために推力により小惑星の姿勢を変える。
2つの小惑星、Apophis(アポフィス)とBennu(ベンヌ)でのシミュレーションでは、時間が重要な要素だ。この2つは、よく知られていて情報量が多いのでシミュレーションに利用できた。例えば、重力の鍵穴の位置も地球からの正確な距離でわかる。そのシミュ
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