「させていただけないでしょうか」禁止令
「ご相談させていただけますでしょうか」
「ご確認させていたければと思います」
「ご報告させていただければ幸いと存じます」
…こんな文章が書かれているメールが、よく送られてくるようになった。
同業者のソーシャルメディアを覗いてみれば
「担当させていただいた仕事で、受賞させていただきました!」
…みたいな投稿がチラホラ。
テレビをつければ芸能人が
「入籍させていただいたことを、ご報告させていただきます」
…なんて記者会見をしている。
どこもかしこも「させていただきます」だらけ。なんでこんな世の中になってしまったのか?背景にあるのは「嫌われたくない」という心理だ。
ビジネスのメールであれば、「させていただきます」という書き方をするのは、相手にとってイヤな内容を書くときだ。
「納期の前倒しをご相談させていただければ幸いと存じます」
…といった感じだ。
クリエイターにありがちな「カンヌを受賞させていただきました!」みたいな投稿からは、「自慢するけど嫌わないでネ♪」という下心がすけて見える。「入籍させていただきました」も同様だろう。
何がなんでも嫌われたくない。叩かれたくない。「させていただけないでしょうか」は、不寛容の時代を象徴する言葉と言える
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