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「安くてもこれだと使わない」現場を見つめ改良した「TANOMU」が発注ユーザー1万店舗を突破

IT起業ニュース
いまだに主な通信手段としてFAXと電話が生き残り、レガシーな業界と言われてきた飲食業界。だが、デジタル化の波は着実に裾野へ向かって広がりつつあるようだ。
例えば、先日、FAX受注の自動化機能を搭載した「クロスオーダー」は、飲食店と卸売業者間の受発注をLINE経由で行えるサービスで、大手チェーンではなく、個店や小規模チェーンをターゲットとしている。同じく、飲食業界向けの受発注システム「TANOMU(タノム)」も、卸業者と個人経営の飲食店とのやり取りを重視したサービスを提供している。
そのTANOMUが、1月30日に発注ユーザー数1万店舗突破を発表した。2018年11月のトライアル版提供開始から約1年3カ月のことだ。運営のタノムは、実は2018年3月まではシェフ監修のミールキット「Chefy」を運営していたスタートアップだ。
タノム代表取締役の川野秀哉氏に、事業ピボットのわけ、飲食業界の課題とタノムの目指すところについて、話を聞いた。
タノム代表取締役 川野秀哉氏
ミールキット「Chefy」クローズを決意した理由
2017年6月にリリースされたChefyは、プロのシェフが選んだ食材とレシピが届く、ミールキットサービスだった。リリースのきっかけは、川野氏自身が「週末だけでも家族にごちそうを食べさせてあげたい」と思ったこと。「子どもができたばかりで妻が大変そうにしている中で、せめて週末の料

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