近年、産業構造が変化したことで経営戦略を見直さなければならなくなり、M&Aの手段の一つである“事業買収”を利用し、他社のビジネスを取り込んで自社の成長を図るケースが増えています。
今回は、事業買収の意味、注意点、方法について解説します。
事業買収とは何か?
事業買収とは、簡単に言うと“お金で他社のビジネスを買うこと”です。新しいビジネスを一から作り上げる時間や労力を削減できるため、”お金で時間を買う行為”とも言えるでしょう。
今まで事業買収のようなM&Aは、大企業が有望な中小企業の事業を買収する例が多数でした。しかし、最近は市場の変化が激しい時代となり、中小企業が同業他社や異業種の中小企業の事業を買収したり、個人事業主が事業買収するなどの例も増加して、経営戦略のよく使われる手段となっています。
事業買収を行う目的とは?
素早い成長を目指して“事業買収”という手段をとりますが、その目的は大きく3つに区分されます。
■優秀な人材確保
自社単独よりも成長スピードを高めるため、事業買収により専門性の高い人材を獲得すること。
■市場規模の拡大
現在の既存事業の市場シェアを拡大するため、同業他社を事業買収すること。
■新規事業分野への進出
異業種の事業買収により新規事業に進出して、自社にはない他社の「最新技術」や長年の営業で蓄積された「熟練の技術」を獲得することで、新規事業進出
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